『ターミネーター:ニュー・フェイト』とは
今日から『ターミネーター:ニュー・フェイト』が封切りだということで、急遽夕方から観に行くことにしました。本作ではジェームズ・キャメロンが脚本を含めて制作に関わっているということで『ターミネーター2』(1991)の正統な続編らしいです。監督は『デッド・プール』の監督のティム・ミラーです。もちろん戦う元カリフォルニア州知事でお馴染みのアーノルド・シュワルツェネッガーも本作に出演していて、歳をとって老けたターミネーター役で登場します。
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今作のターミネーターのヒロインたち
一応本作のターミネーターに狙われるヒロインはナタリア・レジェスというコロンビア人の小さいオバハンで、そのオバハンを守る未来から来た巨人のヒロインはカナダ人女優のマッケンジー・デイヴィスになります。オバハンは本作で初めて確認しましたが、マッケンジー・デイヴィスの方は最近だと『ブレードランナー2049』や『オデッセイ』などSF映画の超大作に立て続けに出ていたり、ひねりのあるジェイソン・ライトマンの『タリーと私の秘密の時間』に魅力的な巨人大学生役で出ていたりします(主演のシャリーズ・セロンが巨人だったのでこれは適役でした)。
そして、本作の一番の目玉は『ターミネーター』と『ターミネーター2』でヒロインの戦うオバハンことサラ・コナーのリンダ・ハミルトンの出演でした。なぜ彼女の出演が目玉なのかというと、ターミネーターの生みの親であるジェームズ・キャメロンの離婚した元妻で、離婚したの際の経緯もありタイタニックとともに出演者として浮かび上がってこない人物だったからです。それだけに本作はあのターミネーターにリンダ・ハミルトンが出るのかと、ただそれだけでも変なワクワク感がありました。
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映画の内容とは
本編の内容は三人のヒロインが対等な主役としてウォール街のサラリーマンみたいなターミネーターから女性が逃げ続けるだけの映画であり、そう言う単純明快な中身のないチープなSFアクション映画としては完全に成立している映画です。そう言えば、ヒロインも巨人が登場して、小さいオバハンが登場して、しわくちゃの戦うオバハンが登場する流れで、三段活用的な流れが本作のキーワードでした。あと、しわくちゃのサラ・コナーが出てきた時、あの「ダダン♪ダンダダン🎶」が流れて、あまりにくだらなくて失笑してしまいました。
車で逃げるところなんて、『マッドマックス怒りのデス・ロード』を表面的になぞっていてチープ感極まりないです。それでも、逃げる乗り物がだんだんとエスカレートするのでそこは飽きさせない作りっぽくはなっています。こちらも車→ヘリ→飛行機と三段活用的なので笑えてきます。
肝心の敵役のターミネーターについてなんですが、なんか普通のサラリーマンやリングアナウンサーみたいな職業にいそうな安っぽい二枚目で威圧感も、冷酷な感じもなくて追いかけてきても緊迫感も恐怖感もなかったです。だからなのか、あの「ダダン♪ダンダダン🎶」が全くこのターミネーターの登場の時は流れていません。だだ、攻撃された後に再生するのが気持ち悪いだけです。映画の『スピーシーズ 種の起源』の再生シーンを思い浮かべるとわかりやすいです。
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この映画の売りは何だったのか!?
映画のストーリーはいつも通りただ逃げるだけなので特に説明はいらないでしょう。そして緊迫感も恐怖感もないとなると、この映画の売りはなんなのかと問われれば、一言で郷愁になるでしょう。
つまり、懐かしいということです。明らかにターミネーターが流行った時期に直撃した中高年をターゲットに絞った映画と言いますか、全くこのシリーズを観たことがない中高生が面白いとは思わなそうな内容といいますか。言い換えれば、知ってて観た時に起こる共感だけを狙った映画でした。
だからこそ、ひたすら安っぽい感じが、ヒットした時の出演者を引っ張ってくるとこから見ても、アンソニー・パーキンスがずっとで続けたサイコシリーズのようなセルフパロディが逆に笑えてくる、裏笑い的な作品が本作だと思います。そういった意味ではもし本当にB級映画として最高レベルを目指していたとすれば、完全に変なコメディとして達成されているのが本作でしょう。
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なぜ急遽観に行ったのか?
そもそも実はこの作品は今日観るつもりがなかったのです。午前中にたまたまレイクランドテリア的な犬を散歩している時に草むらで落ちている千円を拾って、千円で映画を観れるユナイテッドシネマ的な映画館のチケット的なものがあった的なものでして、それで午後の暇な時間に観に行ったのです。
もし、この映画を身銭を切って観に行っていたらもう気持ちがアイルビーバックできていなかったかもしれません。ですので、懐かしさと笑いを求めている人以外は本作を観に行くと苦しいかもしれません。デートムービーにはもっての外です。だってB級ですから、観に行ったせいで関係をターミネーターのように再生できる保証はありま千円です。
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- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2020/03/04
- メディア: Blu-ray