てんぴかソングブック

ポップカルチャーのレビュー中心です。やっと50記事超えたので、次は100記事まで。

写真では語られないあるカメラマンの回想録『The Shoot Must Go On』鋤田正義・著

本書は表紙にもなっているDavid Bowieとの一連の仕事で知られているカメラマンの鋤田正義さんのこれまでの人生を振り返るインタビュー形式の回想録です。 内容は、2011年の震災から戦後の幼少期へ想いを巡らせて、大阪での下積み、会社員時代、独立、ニュー…

『ダンス ウィズ ミー』新作ミュージカル映画でやっちまったなー矢口監督

今日は8月16日に公開されたばかりの矢口史靖監督(『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』)、三吉彩花主演の『ダンス ウィズ ミー』を近くのシネコンに観に行ってきました。 矢口監督の映画は今まで全て観ておりまして、今回はミ…

『マイ・プライベート・アイダホ』ガス・ヴァン・サントのポートランド三部作の最後が示す「道」

『マイ・プライベート・アイダホ』はガス・ヴァン・サント監督の三作目の映画です。処女作の『マラノーチェ』、第二作の『ドラッグストア・カウボーイ』に引き続きオレゴン州ポートランドが舞台の映画で1991年に公開されました。 映画ではナルコレプシー(居…

ガス・ヴァン・サント『ドラッグストア・カウボーイ』の終わらない無常観

前の日にガス・ヴァン・サントのデビュー作の『マラノーチェ』を観たせいで、第二作の『ドラッグ・ストア・カウボーイ』(1989)も観ることに。うろ覚えだったので今の視点で確認してみようと思ったのでまた鑑賞しました。 映画冒頭から車好きの監督はやってく…

ガス・ヴァン・サントの処女作『マラノーチェ』監督の全てがある映画

ガス・ヴァン・サント監督(『グッド・ウィル・ハンティンング』、『マイ・プライベート・アイダホ』)の映画はほとんど全て観ていて、この処女作の『マラノーチェ』(1986)だけは全く観たことがなかったのでいつも通りDVDで購入して観ることにした。 内容は、…

『押井守の人生のツボ』新刊で著者初の人生相談本を読んで感じたこと

特に映画を観ているわけではないですが、代表作『攻殻起動戦隊』で有名な押井守監督の書いたエッセイ/インタビュー集を読むことが好きなので、今回出た新刊も買ってすぐに読みました。 いつも読んでいるときは身につまされるような言葉が多いので、「ああ〜…

【第三回】半年間一度も乗らずにいたらロードバイク乗りはどうなったか!?

前回はパワーメーターの使い方がわかっておらず、セーターヾノ ;-д`)チャゥチャゥ…いやデータが全くあてにならずにこれまでの二回がプラマイゼロになってしまってメンゴメンゴ(*;´□`)ゞゎりぃゎりぃ!! 今日はこれまでというか半年前までやっていたペダリングドリル…

本当におもしろい漫画のおすすめ『大相撲SF超奇伝 五大湖フルバースト』&『えんこうさん』西野マルタ

今回リイド社(ゴルゴ13のさいとうたかおの出版社)より7月に単行本が発売されていたことを知って、急いで購入した漫画が西野マルタ作の『えんこうさん』です。貪るようにして読みました。 内容は「相撲と河童」を軸に書かれた三つの短編をまとめた単行本です…

『アポロ11 完全版』の映画がやっていた、観に行った

今年2019年は人類初の月面着陸から50周年ということもあり、にわかにアポロ11号に注目が集まっている。そういった機運にもちろん合わせて『アポロ11 完全版』(2019)は公開された映画だ。 本作はいわゆるドキュメンタリー映画で、日本ではヒットの見込みが薄…

『ザ・ファブル』レイトショーで観に行ったら溜め息が止まらなかった映画

先日近くのシネコンで久しぶりに映画でも見ようとレイトショーで岡田准一主演の映画の『ザ・ファブル』(2019)を観に行った。 なんの予備知識もなく今見れるのはこれかと鑑賞決定。レイトショーなのでやっぱりガラガラの客席、5人いればいい方か、始まるまで…

『Tokyo Eyes』 「カッコイイ」と「カワイイ」があるならそれだけでいい

『Tokyo Eyes』は下北沢が舞台のフランス人監督による1998年に公開された日仏映画。 昔一度観てから何度も何故か思い出すのでDVDを購入してまた観ることにした(なぜか昔近所のダイエーでビデオがカゴ売りされていた)。 内容は“藪睨み”と呼ばれる愉快犯が都内…

【第二回】半年間一度も乗らずにいたらロードバイク乗りはどうなったか!?

前回は半年間乗らずにいた結果、体力が落ちているのはもちろんのこと、ペダリングが全くダメになっていたことをお伝えしましたΣd(ゝ∀・)ァリガトォ♪。 今回はどこがダメで、どこを改善していこうか考えてみたいとおもいっマッスル(*σ・_●・)σネッ☆彡。 【ダメなところ…

惜しい映画モリッシーの青春前夜『イングランド・イズ・マイン』〜モリッシー、はじまりの物語〜(2018)

1980年代にイギリスのマンチェスターから出てきたバンドThe Smithsのフロントマン、モリッシーがバンドを始める前の青春を描いた映画『イングランド・イズ・マイン』(2018)を観にジャック&ベティに行ってきました。公式サイトによると監督・脚本はマンチ…

空っぽの世界を描いている映画『さよなら、退屈なレオニー』について

連日連夜テレビをつけてもネットに繋いでも、くだらないよしもと問題ばかりで辟易していて。部屋にいてもつまらないので、気晴らしに映画を観に黄金町のジャック&ベティへ。昼前に出かけたので、ちょうど1時ぐらいにやっていた映画を観ることに。その時に…

【第一回】半年間一度も乗らずにいたらロードバイク乗りはどうなったか!?

いきなりですが私はロードバイク歴3年、半年前までの戦闘能力は脚質が坂は全く駄目のど平坦大好きの典型的なスプリンター=速筋バカでした。実力が初心者に毛が生えた程度なのは言うまでもありません【祝!お初】( ゚Д゚)<ヨロスィク!!。 わかりやすい実例が、坂はヤ…

『アポロ11号 完全版』映画だけではわからない 月面着陸から50周年 『ファーストマン』ニール・アームストロング評伝

今日7月20日(日本時間7月21日)でアポロ11号が1969年に人類初の月面着陸を成し遂げてからちょうど50年になるそうだ。なので、以前読んだアポロ11号の船長で人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロングの公式の評伝『ファーストマン』を読…

ジメジメした梅雨だからこそ聴きたくなる名盤 The Jesus & Mary Chain 『Psychocandy』(1985)

ほぼ全編にわたって大音量のギターとそのフィードバックノイズで埋め尽くされて、その中で気が滅入るような日常や疎外感、絶望まではいかないけれど失望している現実、自己憐憫ではないけれど感覚の麻痺した倦怠感を口ずさみやすい甘いメロディーで静かに歌…

ザ・ストーン・ローゼズ のアルバム『The Stone Roses』が最高のアルバムだった

言わずと知れたイギリスを代表するバンド、ザ・ストーン・ローゼズ。元々はセカンドアルバムの『Second Coming』(1994)を先に買ってよく聴いていて、後からファーストアルバムの『The Stone Roses』(1989)を買ったんですけど、全然好きじゃなかった。音が薄…

こじらせ男子讃歌 『ハイ・フィデリティ』(2000)を読んだ、観た、考えた

この前ジョン・キューザック主演の映画『クロノス・コントロール』を観たせいで、過去に『ハイ・フィデリティ』(2000)という映画が同主演で上映され、観たことを思い出してしまいました。 内容は寂れた町のレコードショップを細々と営む主人公が恋人との同棲…

B級映画 ダサい駄作 しょぼすぎて涙が出そうになる近未来SF映画 『フューチャーワールド』(2018)

『フューチャーワールド』名前のなんかあるぞ感とSFバイオレンスアクションの言葉に惹かれて、今回も視聴。 オープニングから近未来AIによって管理された社会、人間が信じたのはAIが作る世界、その世界が新しい宗教となり道具となった人類は滅亡へと向かって…

ただのロックに飽きたら聴いてみて『No New York』(1978)を聴いて感じた変化

昔に購入して以来全く聴いていなかった伝説的なコンピ『No New York』を急に気になったので引っ張り出して聴いてみました。1978年にブライアン・イーノがニューヨークのパンク/アバンギャルドシーンの4組のバンドをオムニバスでまとめてプロデュースする形…

グランジのおすすめロック名盤 Screaming Trees(スクリーミング・トゥリーズ) 『Sweet Oblivion』(1992)

90年代のシアトルのグランジシーンが語られる際に必ず含まれているバンドの代表格はNirvanaを筆頭に、Soundgarden、Pearl Jam、Alice In Chainsなどがあり、それに付随した形で、Dinosaur Jr.、Sonic Youth、Pixiesなどのシアトル以外のバンドが語られる場合…

B級映画 登場人物セコい人だよ全員集合映画 『No.22 怒りのチェイサー』 (2018)

『No.22 怒りのチェイサー』 今日は遅い朝飯を昼頃に食べてから、本を読んで暇だったので暇つぶしにWOWOWでつまらなそうな映画がやっていたので無理やり観て観ました。まず原題が『22 Chaser』でダサい。さらに邦題が『No.22 怒りのチェイサー』でもっとヒド…

カンヌ国際映画祭パルムドールのイラン映画『桜桃の味』(1997)を観てみる

イラン人のアッバス・キアロスタミ監督の1997年の作品で、同年の今村昌平監督の『うなぎ』と共にカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した作品。この監督の映画は以前オール日本人キャストで撮影した遺作の『ライク・サムワン・イン・ラブ』(2012)を観て以…

昭和の香り漂う日本映画『めし』(1951)

『めし』(1951)は有名な成瀬巳喜男監督作なのに全く観たことがなくて、主演が原節子なのは知っていたので、いつも観ようかどうか迷っていている内に観ないでいた作品だった。 内容は当時では珍しい恋愛結婚で大阪に住んでいた夫婦が、迎える倦怠期が主要なテ…

B級映画 ひたすらツッコミどころ満載の映画 『クロノス・コントロール』(2017) ジョン・キューザック主演

暇だったのとジョン・キューザック主演 に惹かれてなんの予備知識もなく見た映画 『クロノス・コントロール』がある意味面白い!! 物語の主軸は、戦争をなくすために開発し起動させたAIクロノスによって起動した瞬間から人類はガン、疫病と認識され、人類へ…

Ian Brown 復活 ニューアルバム『Ripples』は Family Monkey Business!?

The Stone Roses 再結成からツアー後にバンドでアルバムを出すかと思っていたら、2曲発表しただけでおそらくまた解散してしまいがっかりしていたところで出されたフロントマン Ian Brown のニューアルバム 『Ripples』(2019)を聴いてみました。 前作の『My W…

リアム・ギャラガーが絶賛したオーストラリアのバンド DMA'Sのセカンドアルバム『For Now』聴く

以前ツイッターで元Oasisのリアム・ギャラガーが絶賛の全く聴いたことのないDMA'Sのセカンドアルバム『For Now』を遅ればせながら一聴してみた。 思い立ったら吉日、早速購入。まず日本盤のCDの帯にはオーストラリア、シドニー出身の3ピースバンドと書かれて…

Nirvanaを歌詞に注目して改めて聴いてみる

今までちゃんと聴いてみたことがなかったが、最近歌詞に注意して聴いてみたら驚いた。ほとんどがの曲がドラッグソングにしか聴こえない。なんじゃこりゃです。 わかりやすい例で一番有名な「Smells Like Teen Sprit」にしても歌詞のサビに「Hello, Hello, He…

『インターステラー』(2014) あらすじを超えた本当の意味ですごい映画

インターステラーは2014年にクリストファー・ノーランが監督で公開された映画。 当時は繰り返し観てパンフレットまで買ってしまった。何度も観た人間がいうのも変だが、この映画のストーリーには特に目新しい点はほとんどない。ストーリーは滅亡の危機に瀕し…

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